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見切り発車 P - サーカス feat. 猫村いろは を作曲した
概要
3 時間ほどで作詞作曲録音しました。なんか今回は疲れた……。エネルギーを使う曲だったのかもしれません。
以下のリンクで聞けます。
聞いての通り、 ニール・ヤング に影響を受けています。テーマも珍しく明確で「怒り」というものです。
つくるまえ
ニール・ヤングと ヴァン・モリソン が本日(2025/06/13)、アルバムをリリースしていました(まだ聴けていません)。この人たちは 70 代後半なのに、元気に新曲を出しています。素直に尊敬する。
そういえば、 BB キング は 2005 年に 80 歳記念のアルバム"80"を出していました(遺作は 2008 年の"One Kind Favor")。80 歳越えはすごいと思っていたけれど、ニール、ヴァン、 ボブ・ディラン あたりは追いつきそうですね。
話がそれました。とにかく、ニールの影響を受けた曲を作ろうと思い、まずはギターでコードから作り始めました。
作曲部分
通常のいわゆる Em の押さえ方にプラスして、2 弦 3 フレットの D 音を押さえた Em7 を使っています。この D 音があるとニールっぽいです。
想像ですが、ニール・ヤングもボブ・ディランやビートルズと同様、2 弦 3 フレットの D を加えた G の押さえ方を使用しているのではないでしょうか。その流れで出てきた Em7 と考えると、しっくり来ます。
その Em7 を使ってまずイントロが出来ました。このイントロは"Heart of Gold"のようなリズムの形を持っています。イントロのコード進行は Em7 -> G -> Cadd9 で、これはメインリフとして何回か使われます。
A メロの特徴は、2 弦 3 フレットの D 音をステイしていること(いわゆる、ペダルポイント)です。コード進行は Em7 -> A7sus4 > Dadd9 > Cadd9 ですが、これがもし D 音のペダル抜きだと、 Em -> A7 -> D か Dadd9 -> C というごくシンプルなコード進行になってしまいます(別にこれはこれで良いのですが)。今回はペダルにしたほうを採用しました。
A メロのメロディはペンタトニックを上下したような感覚があります。また、ちょっと息の長いメロディで、7 小節ほどで 1 セットになります(繰り返しは 8 小節)。ここはニールよりオアシスに近い感触があります。
この辺でカポタストを 2 フレットに付けて、実際のキーを F#m にしました。ちょっと音域を上げたかったからです。
B メロは Bm7 -> Cadd9 というちょっと停滞したようなコード進行です。2 回目は Cadd9 が Cdim7 になっています。Cdim7 にしたのは良いアイデアだったなあと思いますが、ここはニールの影響はあまりありません。
サビです。Dadd9 -> G -> Em7 -> G Cadd9 というコード進行で、ここはニールの影響が強いです。特にいきなり Dadd9 から入るところがニールっぽいです。イメージ的には"Rockin' in the Free World"でした。
ただ、サビのメロディがやや低めになってしまったのは反省点。伴奏でごまかしています。
作詞部分
AB サビとできたところで作詞に入りました。
歌詞についてはわりと早くにサビのフレーズ(早く足をどけろ)が出てきたので、そこから逆算していきました。テーマは「怒り」です。
テーマが怒りではありますが、直接的に「怒り」とは書かず、また具体的に何に対して「足をどけろ」と表現しているのかも明確ではありません。このあたりのバランス感覚は 斉藤和義 の "僕の見たビートルズは TV の中" を意識しました。
明確にすると古びたり、余計な波風が立ったりするので、少しぼかしています。斉藤和義の曲にしても、 TV という単語が古いくらいで、あとは普遍的な内容になっています。
演奏部分
実は直前に UVI の NAGOYA HARP という大正琴の音源を買っていたので、使いたかったのです。そのため、いつもならオルガンを入れそうなところに大正琴のボウイング奏法を入れています。しかもギターアンプ・シミュレーターに通しています。全然ニールじゃないじゃん……とセルフツッコミしながら作っていました。
あえてこじつければ、ニールの曲に頻出するペダル・スティールの役目を大正琴に置き換えています。
ギターはいつものセミアコから、 Fender Twin Reverb のシミュレーターに通しています。ゲインを結構上げているので、クリーンな音ではありません。ニール・ヤングはフェンダーを歪ませた音を好んで使っているので、真似しました。
あと普段はピック弾きをあまりしないのですが、今回はニール風ガシガシピッキングをしたかったので、ピックで弾いています。
ドラムは Addictive Drums 2 です。キツめにコンプをかけて、パワフルな音にしています。また、ニールの曲はハイハットが 4 分音符というイメージがあるので、そうしてみました。
ベースは Modo Bass です。ドラムに負けないよう、内蔵アンプシミュで大音量にしたあと、コンプレッサーで潰しています。
ボーカルは 猫村いろは です。今回はバックトラックが派手なので大丈夫かなあと思いましたが、わりと負けずに歌ってくれました。モノラルのリバーブとステレオのリバーブを併用しています。
できた
このへんですでにヘロヘロになっていたので、動画は赤い背景色に白いオーディオビジュアライザを表示しただけのシンプルなものにしました。
なぜ赤かというと、AI が関係しています。以前に作っていた AI(Gemini)に音楽データを解析させてみるというプロジェクトに突っ込んでみたら、連想される色の項目で Crimson Red と返してきたのです。
(他にも連想される絵文字の項目では['🎸', '💥', '😠', '🏃', '🎪']と返してきました。かなり聴き取れている……)。
この AI プロジェクトについてはまたいつか書こうと思います。
まとめ
今回はニール・ヤングの影響を受けた曲を作りました。テーマは「怒り」です。
聞いてね!
#ニール・ヤング #vocarock